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チャプター 9 九話

文字数:3209    |    更新日時: 16/09/2021

いが、社会の慣習として一杯目はビールと決まっているわけだからその

は、お疲

、は

ので、軽く肴を頼んだ後、揚羽の調子に合わせてグラスを鳴らした。お通しは小鉢に盛られた

ギターがお上手になりましたね。

、は

かといって本音を出す面倒も避けたく

すのに十分な威力を発揮したであろう。腫れ物に触るような真似は誰であれ

え方が上手

ると理解はできるものの得体はちっとも知れないのである。要する、二人の間にて無益な会話が続いていたのだった。いつの間にやらグラスが三つ空いていた。酒を飲む以外にないのだ。揚羽にいたっては焼酎まで啜りだす次第である。話すために飲み、意識

、村瀬

ボトルを空けていく揚羽の声が

合いしていらっしゃる

防備に見えようとももはや攻める気は起きないのである。要は、揚羽は酔いに任せて暇潰しをしたいだけなのだ。ほんのちょっと魔が差した真似をし、愚弱な俺をからかいたいのだ。これは大変な

になるつもりで揚羽の話題に乗ることにした。どうせ飲んでいるのだ

がないようで……然るに、いかがです

言った。これだけわざとらしく滑稽に見せれば間違っても本意と

す。しかし、村瀬さんのような殿方には私のような賎俗な女はきっ

た顔のなんと悦に満ちている事か。ここまで虚

微笑がまた美しいのである。蔑む眼のなんと

夜を過ごしたく思うのだ。女として見ぬと、師として接しようと誓った矢先の、舌の根も乾かぬうちの翻意である。これにはさ

や、敵い

ぬが、それもまた面白く思えたのは果たして酩酊のせいばかりなのか定かではなかったが、揚羽と飲む酒の味は随分と美味く

うしてギターを始めよう

す」と言っていいものか。相手は曲がりなりにもプロである。左様な理由で志を

ばかられる。これはどのような選択がマストであるか。血

けたら、変われる

えた割につまらぬ、普通で、普遍的なものである。せっかく打ち解けたような気もしたが、こ

すね。私も、

って……まぁ、結局変わ

ぬものを望むように目を細める

揚羽の心を震わせたのだろうか。そうか。下手の考え休むに似たり。恋愛とはひょんなきっかけ

瀬さん。私ちょっと飲

そうだ

満足したかのような笑顔を作ってみせた。結局何も起こらぬままの終焉。この結末に納得はしてい

ません。お

男は見せようと思い支払

つにしま

ターに置き、残っている酒を飲み干してから、要

ありがとうございました。それ

、は

も相槌を打ち直立した揚羽を眺めた。ちなみにこれは後から思った事だが、この場

、そ

羽はこう付

るのはおよしになった

かに鳴らし、暖簾をくぐ

たか……なん

う一杯酒をもらってから店を後にした。酔いに酔ってしまった俺は当

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