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臥待ち月の情人 〜月曇り〜

臥待ち月の情人 〜月曇り〜

作者 田丸 楡
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チャプター 1 夕と陽

文字数:2372    |    更新日時: 01/08/2021

入って

えよ、

いつもの白檀の香り。それにわずかに混じる石鹸の匂い。

ん、風呂

大丈夫や。ど

これ

を第一に考えていた夕の気持ちを邪魔したくなかったからだ。 が、仕事のことを考えなくていい最後の夜を夕と過ごしたくて、二代目の

思って。もう飲んで

。ありがた

。 葡萄色が照明に照らされて美しい。フルーティな香りを楽しみながら、俺と夕はグラスを

りに、翌朝客が宿を後にするまで、極上のもてなしを提供しなければ

。予約が殺到し

陽も同じ

指名する数

んだ分、喜んでいただ

ないで。しばらくの間、俺ここに泊

し今、俺の目の前で夕は嬉しそうにうなづく。 この変化が俺

ない。酒に強いだけではなく、コントロールする術を持っていると言っ

てしまいそうやな…こ

ち上がる。 ふらつくことはなかったが、夕はふわふわとした

に俺を呼んだ。 その背中が言いたいこと

…どうし

前のように僕、仕

は…俺を教えてく

いいんや

客の前で夕を抱いたことがある。それは飽くまでも仕事だったが、その時、夕は夢うつつに俺の名を呼んだ。そのことが、悩ん

言っ

ついてるか

き…

が近づき、もう一度唇が重なった。細い腰を抱き寄

行こう

……

ドに夕を横たえさせると、長い黒髪が広がった。その一房をすくいあげキスをす

……僕

いいか……わから

何が

としか……したこ

そして俺と目を合わ

とに抱かれたこ

たいと思っていたのに。 気が付いたら俺は夕に

、んっ……

と言われたら、

風に激しく脈打ったりしない。素の夕の反応が俺を急かした。 着物を大きく左右に開く。薄桃色

ない?…嫌なこと

る。うすく盛り上がった縫われた痕。痛々しい傷に、薄れた

夫…や

。裾を開くと、閉じた両足に守られて、夕の中心は甘く勃ちあがりかけていた。 そこに触れながら唇を塞ぐと、夕の舌が俺

とはなかったはずだ。 吐息を漏らす夕の顔を見下ろしながら、後ろに手を伸ばす。指の先が

っ……

やない

てほしい

…ものに……

いられることもよくあることだ。 自分の意志など、心の

限りの優しさ

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目次

チャプター 1 夕と陽 チャプター 2 京一郎 チャプター 3 弄月 壱 チャプター 4 弄月 弐 チャプター 5 弄月 参 チャプター 6 弄月 四
チャプター 7 淡月 壱
チャプター 8 淡月 弐
チャプター 9 淡月 参
チャプター 10 夕と陽 弐
チャプター 11 宵の明星 壱
チャプター 12 宵の明星 弐
チャプター 13 夕と陽 参
チャプター 14 はつこい 壱
チャプター 15 はつこい 弐
チャプター 16 はつこい 参
チャプター 17 綴る 壱
チャプター 18 綴る 弐
チャプター 19 綴る 参
チャプター 20 沓
チャプター 21 鳳仙花 壱
チャプター 22 鳳仙花 弐 (パート1)
チャプター 23 鳳仙花 弐 (パート2)
チャプター 24 鳳仙花 参 (パート1)
チャプター 25 鳳仙花 参 (パート2)
チャプター 26 傷心
チャプター 27 燻る 壱 (パート1)
チャプター 28 燻る 壱 (パート2)
チャプター 29 燻る 弐 (パート1)
チャプター 30 燻る 弐 (パート2)
チャプター 31 燻る 参
チャプター 32 燻る 四
チャプター 33 燻る 伍
チャプター 34 爆ぜる 壱 (パート1)
チャプター 35 爆ぜる 壱 (パート2)
チャプター 36 爆ぜる 弐 (パート1)
チャプター 37 爆ぜる 弐 (パート2)
チャプター 38 爆ぜる 参
チャプター 39 爆ぜる 四 (パート1)
チャプター 40 爆ぜる 四 (パート2)
チャプター 41 臥待ち月の情人(ふしまちづきのこいびと)
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