朝の十時、完全な遅刻であった。次を逃せば電車
寝坊でもない。高校に行くこと自体が面倒、適当に理由付けるならそんな感じだっ
倒だ
ケットの辺りから何かが後ろに飛んでいったのが見えた。何が落ちたのかと後ろを振り向く。ホームに落
生証の先を見る。そこに居
結っている。一本のアホ毛が可愛らしく風に揺れて
の高校の制服に身を包んだその少女には今までこの駅で会ったことはなかったし、見覚えも
少女はあたふたしな
よ、落と
ようが無かった。焦った様子でドアに張り付く彼女と共に投げかけられる周りの他の客の目
アから離れて
ぇぇ
ら、照れて朱くなった顔でこちらを見ているのをよそに電車は駅を
多分駅に学生証を届けてくれただろうと思い、わざわざ一駅先で
ませんが、そういった
ですか
い瞳であるところを見るとその駅員にはシェオタルの血が流れているらしかった。彼
証は届いてな
とし物はプラスチック爆弾だったみ
な物
そうで
行くことになった。ただでさえ高校までは一時間掛かる。しょうがなくもため
いの環境だ。ただ、天井に設置されているディスプレイに表示されたニュース番組が気になってしま
るように現れた。シェオタル人と極東人の間での緊張は高まり、国際情勢の圧力もあって極東国はシェオタルに侵攻した。この大戦争と呼ばれる一方的な侵略行為でシ
ちも居た。しかし、分離独立を目指す地下組織
たちの言葉を捨てた。子供には極東語で話しかけるようになり、シェオタル語を母語としないシェオタル人も増えた。名前すらもどんどん極
東人の資本と技術が成し遂げたことだ。だが、シェオ
県の知事だ。晴れ晴れしい空をバックに、知事が拳を作って「占領地教育に