これはカクヨムにて投稿している虚~ホロウ~Projectの一作目やHollowQuestなどを一から書き直したものになります。 ある少女とその兄はあることをきっかけに自分たちの存在の因縁と向き合うことになる。壮大な因果は様々な人物や感情、過去を巻き込んでいく…。虚~ホロウ~Project第1弾です。
気が付くと、何もない白い空間にいた。見ているだけで気が遠くなっていく。ふと足元を見ていると自分の体が見えない。まるで自分がこの白に溶けていくような感覚だ。そんな虚ろな気持ちの中、自分の心が無くなっていくような不思議な虚無感を感じ、意識が消えていった。
一人の男がショッピングモールのベンチに座っていた。
「お兄ちゃん!」
一人の少女が男に声をかける。
「何だ?そんなに急いで。」
「こっちに来て!」
服を引っ張られながら着いた先は衣服店だった。
「私ってどんなのが似合うと思う?」
少女はそう聞いてきた。
「未離が喜ぶならどんなものでも文句は言わないぞ。」
そう言うと未離は頬を膨らませて軽くたたいてきた。
「お兄ちゃんはいつもそうなんだから!自分は見た目なんか気にしないだろうけど、私だって立派な女の子なんだからね!ちょっとは…その、気にしてよね。」
未離は腕を組んでそっぽを向いた。
「はぁ、分かったよ。今度こそはきちんとお前を見てやる。ほら、だから機嫌を直してくれ。」
「まぁ、いいけど。お兄ちゃんはいつもそう言って…」
その瞬間信じられないことが起こった。未離の体が徐々に薄くなっていった。
「お兄ちゃん!」
未離はこちらに手を伸ばす。
「未離!」
そう叫んで手を伸ばしたが、彼女はもうそこにはいなかった。
母親のいない環境で育ったジェイン。 父のヘンリーが愛人を家に連れて帰ったとき、彼女の人生は絶望の淵に落ちてしまった。 兄弟の意地悪で、父が遠ざかっていった。父に愛されたい一心で、家族のためなら自分が犠牲になっても構わないと思った彼女は、父が欲しがっていた土地のために金持ちのCEOと結婚した。でも、彼女の失敗と家庭の複雑性で皆に見捨てられたことがわかった。母親の死の真相を明らかにするために、ジェインは命をかけた。あれは事故なのか?それとも殺人?継母が父を裏切ったとき、彼女は父の会社を破産から救うと決めた。 この世界でひとりぼっちになったとき, ジェインは元彼と出会った。彼の優しさは、彼への愛情を再燃させるだろうか?彼女は結婚生活を続けられるのだろうか?
ある夜、彼女は元彼にが麻酔をかけられ、ある謎の男に利用された。二人は淫乱で恍惚の一夜を過ごした。 復讐をするため、彼女はその男と結婚し、彼を利用した。 「私が生きている限り、彼の妻はこの私だ。あんたらは泥棒猫にすぎないわ」 彼が他の女性とのスキャンダルに巻き込まれたときでさえ、彼女の決心は揺らなかった。 結局、また彼に裏切られたと知ったとき、彼女は怒って立ち去った。ところが数年後、彼女がまた彼のもとに戻った。彼は驚いた。彼女から欲しいものを全て手に入れた彼が、何故まだ彼女を苦しめようとしているのか、彼女には理解できなかった。
主人公の松本梓〈高校1年〉は出来たばかりの演劇部に所属しており主役をこなしていたため常に生徒からの憧れ的な存在だった。 そんなさいたま学院で毎月自主公演を行うたびにファンクラブができるほどのスター的な存在だ。 だがそんな彼女にも大きな悩みがあった。それは過去に壮絶ないじめを受けて男性に触ることもできない恐怖症と同性愛だ。過去のトラウマから誰にも相談できずに一人で悩み苦しんでいた そんな梓の事を独占しようとするさいたま学院の生徒会長、城ケ崎茜〈高校2年〉に目を付けられ、禁断の関係を求められる。 しかし茜の父親は大手銀行の社長で学院に多額の融資をしており、更に梓の父親は銀行の営業部長でもある。弱みを握られている梓は茜には逆らえず、演劇部の活動の為にいつも気持ちを殺して〈偽りの愛〉を受け入れていた。 そんな中、10月に行われる全国高等学校演劇大会の地区予選の案内が発表された。 かつて梓が小学4年の時にいじめ問題を解決するために奮闘した、小学校時代の恩師でもあり、恋心を抱いていた青井春香先生はさいたま学院演劇部のエースで全国制覇を有望視されていたほどだった。 梓が所属するさいたま学院演劇部は1年前に設立された部だが、かつて全国大会に出場するほどの強豪校だった。だがある一人の部員が起こしてしまった傷害事件のせいで全国大会辞退を迫られた過去がある。 更によき理解者の春香先生は梓をイジメていた生徒へ手をあげてしまったせいでPTAや学校から精神的に追い込まれて自殺をしてしまった。 遂に地区大会へ始動しようと動き出す弱小演劇部だったが肝心の脚本を書く人材がいなかった。 そんなある日、同じクラスに春香先生に似ている女子生徒でラノベコンテストの新人賞を受賞した妹の〈青井美咲〉が転校をしてきたため運命的な出会いを果たす事が出来、皆が全国大会出場を目標に動き出そうとした時に茜率いる生徒会による陰謀が動き出したのだった。