病院生活をしていた俺に、幼馴染の少女が好きと言ってきた
カーテンの隙間から朝日が差し込んでくる。
「ふぁぁ......」
目をこすりながら体を起こす。
目が覚めて最初に思ったことは、水が飲みたい。
「えっと......あああった」
ベッド脇には少し小さい引き出しと、その横には小さい冷蔵庫がある。
俺はその冷蔵庫からベッドボトルを取り出すと、一口水を飲んだ。
俺こと佑哉《ゆうや》は訳あってこの病院に入院している。
その訳とは、結構前にGWがありその休みで家族共に海外へと行っていた。
しかし俺達が乗っていた飛行機が何らかのトラブルにより墜落。
かろうじて俺は生きていたものの、俺の家族は......。
「......なんで、俺だけが残ったんだろうな」
そう言う訳で、俺は色々な外傷を負ってしまったのだ。
今は右腕に包帯が巻かれているだけになっているが、当時は頭や足などに包帯やらギプスやらが付いていたものだ。
「佑哉さん、朝食ですよ」
そんなことを思い出していると、若い看護師さんが俺の朝食を運んできてくれた。
「あっ、ありがとうございます」
俺は朝食を運んできてくれたことにお礼を言うと、その看護神は俺の右手を見て、
「その腕、まだ痛む?」
と聞いてきた。
「あ、いや、今は全然なんともないですよ」
俺は笑顔でそう答えてやった。
「そう。それならいいんだけど......もしなにかあったら、ナースコールのボタン押してね?」
「はい、分かってますってば」
「そう?じゃあ、食べ終えたらそのままにしてていいからね」
看護士さんはそう言うと、もう一度俺の右腕をチラッと見て病室を出て行った。
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