ホームページ / 恋愛 / 俺は決してシスコンではないはず!〜周りはシスコンと言うが、ただたんに妹が可愛すぎるだけなのだが?〜
俺は決してシスコンではないはず!〜周りはシスコンと言うが、ただたんに妹が可愛すぎるだけなのだが?〜

俺は決してシスコンではないはず!〜周りはシスコンと言うが、ただたんに妹が可愛すぎるだけなのだが?〜

5.0
9
33 クリック
すぐ読みます

あらすじ

目次

 東條春輝は私立高校に通う2年生だった。 学校では、書道部の部長を務め、書の世界でも、少しずつ認められてきていた。  プロのカメラマンを父に持ち、1人で生活することの多かった春輝。 そんな時、父の再婚が決まった。 春輝は特に反対せず、父の再婚を受け入れた。  新しい母は警察官僚で家にほとんど帰らないが、母の連子である新しい妹は人見知りな所があるが、超絶美少女だった。  ほとんど家に帰らない両親なので春輝は新しい妹、紗良とのほぼ2人暮らしが幕を開ける。  これは、兄妹の甘々な日常を描いたラブコメディ。

チャプター 1 第01話 妹ができるの?

薄暗いリビングで特に何の会話も無く、カップ麺をすする。

今日は珍しく親父も家に帰ってきていた。

「なぁ、俺、再婚しようと思っているんだけど、どう思う?」

 父が唐突に口にした。

「俺ももう子供じゃないんだから親父の好きにすればいいだろ。ってか、そんな忙しくて結婚とか大丈夫なのか?」  

 父はプロのカメラマンで、世界を飛び回る世界をしている。

家にも滅多に帰って来ない。

「お前を1人で寂しい思いをさせて来たからな。家族ができるのはいいかと思ってな。向こうにも娘さんが居てな。お前の妹になるが、それでも構わないか?」

「そんなん、気にすんなよ。俺は大丈夫だよ」 「そうか、ありがとう」  

 男の親子の会話なんてだいたいこんなもんじゃないだろうか。  

 俺の母は俺が産まれてからすぐに息を引き取ったという。

それから父は男手一つで俺を育ててくれた。 だから、多少忙しくても家に帰って来なくても文句は言わなかった。

「来週の土曜って空いてるか?」

「バイトも入れてないし、空いているよ」

「なら、その日に顔合わせと行こう」  

 父の提案に俺は素直に従った。

「お前に小遣いあげてるし、別にバイトしなくてもいいんだぞ?」  

 毎月、父親からは十分すぎるほどのお小遣いを貰っていた。

「自分で稼いでみたいお年頃なんだよ」

「なんだそりゃ」  

 会話を終えると、また無言で残りのカップ麺をすすった。

***  

 なんだかんだで一週間が経過しようとしていた。

今日は親父の再婚相手との顔合わせの日である。

「これでいいのか?」

「いいんじゃないか」

 俺は珍しくスーツに袖を通した。

親父もダブルのスーツを着ていた。

「着いたぞ」

「おう」  

 親父の運転する車で隣町の駅近くにある喫茶店に到着した。

「なんか緊張するな」

「なんで親父が緊張してんだよ」

「分からん」

 先に着いた俺たちは、店内で待っていた。

俺と親父が喫茶店に入った数分後、親子と思われる2人の女性が入ってきた。

女性と言っても1人は高校生くらいの女の子と言った方がいいだろうか。

「あ、どうも」

 親父が立ち上がり、右手を少し上げた。

それに答えるように女性も会釈をした。

彼女が親父の再婚相手なのだろう。

「こんにちは」

「ああ、わざわざありがとうな」

 彼女たちも俺と親父の対面の席へと腰を下ろした。

「紹介するよ。こちら、俺の再婚相手の美咲さんとその娘さんの紗良さんだ。こいつは俺の息子の春輝だ」

 親父は一通り紹介してくれた。

「初めまして、お父さんと再婚させてもらう美咲です」

 そう言うと彼女は微笑みを浮かべた。

なんて美人な人なのだろうかと思う。

「初めまして。春輝です」

 俺も挨拶を返した。

「ほ、ほら。貴女も挨拶しなさい。貴女のお兄さんになる人なのよ」

「う、うん。は、初めまして紗良です……その、よろしくお願いします」

 そう言って紗良は頭を下げた。

めちゃくちゃ美少女が少し恥ずかしいそうにしている。

その姿に俺は少し、いや、かなり見入ってしまった。

「こ、こちらこそよろしくね」

 これが東條春輝と妹になる、東條紗良の出会いであった。

続きを見る
img レビューを見る
アプリをダウンロード
icon APP STORE
icon GOOGLE PLAY