とある二人の過去の恋愛話です 舞台は現代日本 ふとした事をきっかけに知り合う二人 いずれ打ち解けて……
寒い冬の夜。お湯割りの焼酎を飲みながら、過去を懐かしむ。
「出会ったのも冬だったね」
ポツリと呟く。湯気が浮かんでは消えていく。
「あの時キミが、あの言葉を言わなかったら今こうしていないんだろうな」
学生時代の事だ。同じ学校に通っていた彼女とボク。学年もクラスも違っていたけれど図書室でお互いちょこちょこ見かけているくらいの認識はしていた。
「貴方と居ると、寒い冬も暖かい、か」
彼女に言われた言葉を頭の中で繰り返す。実際この言葉がプロポーズのセリフみたいなものだ。
みたいな、というには理由がある。実際には結婚はしていないという事だ。
「今も暖かいかい?」
「もちろん」
彼女は頷き返す。それだけでボク達は幸せだ。ボクはお湯割り焼酎、彼女はぬる燗を。おつまみは二人でチーズを食べている。
これから語るのはボクの過去。既に過ぎ去った事だ。
僕の幼馴染みである春待青は、ちょっとおかしい。美少女だけど、他人の名前は覚えないし空気は読めないし、あとなんか手から氷を出したりする。笑いとシリアス、あやかしてんこ盛りのドタバタラブコメディー!
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